まえがきプロローグ――国民国家とは何か1.個人と国家2.近代世界の基本単位としての国民国家3.問題を定式化する4.政体変動について5.近代日本政治思想の分析への視座第1章 国体思想の構造――中華・日本・西欧1.はじめに2.日本の近世社会3.近世日本の政治社会思想4.幕末期における後期水戸学の展開5.近代西欧における政治的自由と経済発展6.〈近代日本〉の特殊性7.〈近代日本思想〉の運命第2章 明治立憲体制の確立1.はじめに2.国民国家・自由主義・民主主義3.福沢諭吉の登場4.「国権」と「民権」5.明治憲法の思想――天皇と臣民6.立憲政体主義と家族国家観7.明治前期における思想の布置状況第3章 明治立憲国家の完成と個人主義の誕生1.はじめに2.国家主義の展開3.社会主義思想の成立4.近代日本文学と個人主義の誕生5.明治後期における思想の布置状況第4章 思想史としての大正1.はじめに2.封建勢力対市民勢力? 「右」対「左」?――再度、歴史の見方について3.大正デモクラシーの思想的基礎4.大正期社会主義思想の展開5.大正期ナショナリズムの展開6.大正教養派の思想7.大正期における思想の布置状況第5章 「超国家主義」から「世界史の哲学」へ――戦前昭和思想の位相1.はじめに――戦前昭和期の時代区分と思想的変遷の概観2.第I期の政治過程3.第II期の政治と思想4.デモクラシーの抵抗と終焉5.戦時と思想6.京都学派と戦中思想第6章 敗戦・占領・講和――何が変わり、何が変わらなかったのか1.はじめに2.占領軍改革期における日本の政治と思想3.丸山眞男の「日本ファシズム」論4.坂口安吾の「堕落論」――国民国家と人間の自由5.「逆コース」から講和へエピローグ――戦後思想の空間1.「55年体制」の成立2.「吉田ドク ほか