序 第三世代の認知科学の可能性(横澤一彦)第1章 統合的認知(横澤一彦) 1 はじめに 2 統合的認知の特徴 3 統合的認知研究の展開 4 おわりに 第2章 プロジェクション科学(鈴木宏昭) 1 はじめに 2 背 景 3 プロジェクションの概念とメカニズム 4 プロジェクション科学の展開 5 おわりに 第3章 内受容感覚の予測的処理(大平英樹) 1 はじめに 2 予測的処理の理論 3 内受容感覚への拡張 4 内受容感覚の神経基盤──解剖学的知見 5 島の予測的処理に関する神経生理学的知見 6 内受容感覚・意思決定・感情の計算論モデル 7 検討されるべき課題 8 おわりに 第4章 自由エネルギー原理 ──ホメオスタシス維持によるあらゆる脳機能の実現(乾 敏郎) 1 はじめに──自由エネルギー原理とは何か 2 自由エネルギー最小化と知覚・運動循環 3 なぜ確率なのか、どんな確率が知識として必要なのか 4 ベイズ推論から自己の存在を証明する脳へ 5 予測誤差最小化と精度制御 6 注意機能と自閉症モデル 7 注意のもう一つの機能とワーキングメモリ 8 運動実行のメカニズム 9 行動決定のメカニズム 10 ホメオスタシスと自律神経系の機能 11 メタ認知と精度制御 12 おわりに 第5章 圏論による認知の理解(布山美慕・西郷甲矢人) 1 はじめに 2 圏論の基礎概念の説明 3 圏論の概念を組み込んだ認知モデル──不定自然変換理論 4 圏論を利用したモデル構築──ネッカーキューブの立体視のモデル 5 展望とまとめ 6 おわりに 第6章 記号創発ロボティクス(谷口忠大) 1 はじめに 2 記号創発システム 3 確率的生成モデルと認知の表現 4 マルチモーダル物体概念形成と語彙獲得 5 場所概念形成と確率推論によるプランニング 6 統合的認知アーキテクチャと記号創発 7 おわりに 第7章 全脳アーキテクチャ ──機能を理解しながら脳型AIを設計・開発する(山川 宏) 1 はじめに──WBAアプローチ 2 BRA駆動開発──脳型ソフト開発における課題を解決する 3 均一サーキット──脳を参照する最小粒度 4 BRAデータ形式による標準化 5 BRAおよびそれを利用したソフトウェア構築 6 BRA駆動開発における評価 7 技術開発ロードマップ 8 いくつかの議論 9 おわりに──第三世代認知科学に向けたWBAアプローチの役割