本稿では、日韓語における「名詞+形容詞」型複合形容詞を中心に、構成要素の品詞性、語としての特徴、格関係、意味的結合度、形態・品詞の変化の観点から分類を行ない、両言語の異同を分析した。その結果をまとめると次のようである。 (ⅰ)構成要素の品詞性から分類すると、日韓語において共通するタイプと異なるタイプが存在する。 (ⅱ)日韓語ともに語彙的緊密性を持っている。 (ⅲ)日韓語ともに主格関係のタイプが最も多い。 (ⅳ)意味的結合度から分類すると、日韓語ともに「単純型」と「融合型」、「中間型」がある。 (ⅴ)日本語には形態変化のあるものと品詞転換のあるものがある。