本研究は韓国のB大学と日本のK大学で授業の一環として行なったタンデム学習の考え方を取りれた遠隔プロジェクトワークである。事前にタンデム学習について説明した上で学習者をチームに分け「日韓の違い」という大きな枠の中で各チームでどんな違いについて調べるか決めて発表した。授業の一環ではあるが、授業時間を使ったのは3回のみで後は授業時間以外に学習者が自主的にカカオトークで連絡して遠隔プロジェクトワークを進めた。その結果、10チーム中2チームのみ目標言語をしっかり使いコミュニケーションを取りながら遠隔プロジェクトワークを進めていた。この2チームがうまく行った理由は、チームメンバー全員がタンデム学習について正しく理解しマニュアルをよく読んで実践していたこと、早く準備を始めたことである。教員はタンデム学習の原則である「学習者オートノミー」の観点から、学習者がより自律的に学習が進められるよう誘導するべきである。